遺伝性疾患

 当犬舎にルカ(ボーダーコリー)を迎えるにあたってCLという遺伝性疾患を知りました。
 無知なブリーディングを行う事で、遺伝性疾患を持った可哀想な仔犬を誕生させ、本来であれば幸せであるはずの人と犬との生活を破壊する事は、当犬舎の信条として絶対にあってはならない事としていますので、当犬舎では全親犬の遺伝子検査を行っています。
 遺伝子検査には結構な費用がかかりますが、当犬舎では、ブリーダーとして防げたはずの病気の仔を増やさない、オーナー様には安心してお迎え頂く、そして犬達に幸せな一生を送ってもらいたいという思いを持ってブリーディングを行っています。

 当犬舎では以下の遺伝子検査を行っています(トイプードル用)。

  ・変性ミエロパチー/変性性脊髄症(DM)
  ・ガングリオシドーシス(GM2)
  ・進行性網膜桿体-錐体変性症(prcd PRA)
  ・フォンウィルブランド病タイプ Ⅰ(vWD1)
  ・ムコ多糖症Ⅵ
  ・E(エクステンション)遺伝子座
  ・B(ブラウン)遺伝子座
  ・D(希釈ダイリュート)遺伝子座
  ・A(アグーチ)遺伝子座


メンデルの遺伝法則

 下記はメンデルの遺伝法則に基づき遺伝性疾患が継承される確率をパーセンテージで示した交配模式図です。
 父犬、母犬のそれぞれから形質や病気に関連する因子のコピーをひとつずつ受け継ぐ常染色体劣性遺伝形式を前提にした模式図ですので、常染色体優性遺伝や不完全優性遺伝の形式をとる疾患には適応されません。

 ※アフェクテッドという事で、必ずしも遺伝性疾患を発症するとは限りません。


 【表記について】

  
クリア:病気の原因遺伝子を持っていません。

 
キャリア:病気を引き起こす原因遺伝子(対立遺伝子)をひとつ母犬または父犬から受け継いでいます。常染色体劣性遺伝の病気では発病しません。


アフェクテッド:父犬、母犬の両方から病気になる原因遺伝子を受け継いでいます。特定の病気が発症する可能性が高いです。


【確定的な遺伝子の組み合わせ】

クリア × クリア

100%クリアな子が産まれます。


クリア × アフェクテッド ※当犬舎ではこの交配は行っておりません



100%キャリアな仔犬が生れます。疾患の種類によっては避けるべき交配です。


アフェクテッド × アフェクテッド ※当犬舎ではこの交配は行っておりません



100%アフェクテッドな仔犬が生れます。いかなる疾患であっても避けるべき交配です。


【想定される遺伝子の組み合わせ】

キャリア × アフェクテッド ※当犬舎ではこの交配は行っておりません



50%の確率でキャリア、50%の確率でアフェクテッドの仔犬が生れます。クリアの仔犬は生まれません。


キャリア × キャリア ※当犬舎ではこの交配は行っておりません



50%の確率でキャリア、25%の確率でアフェクテッド、25%の確率でクリアの仔犬が生れます。
また、全てアフェクテッド、もしくは全てクリアの仔犬が生れる事もあります。


キャリア × クリア



50%の確率でキャリア、50%の確率でクリアの仔犬が生れます。アフェクテッドの仔犬は生まれません。