犬の十戒

作者不詳のまま広く世界に伝わっている英文の詩で、日本では「犬の十戒」として知られていますが、実際には原典があり、ノルウェーのMrit Teigenというブリーダーが犬の買い手に渡している「犬からご主人への11のお願い」が元であるようです。 上段が原文、下段が和訳です。

My life is likely to last ten to fifteen years. Any separation from you will be painful for me. Remember that before you get along with me.

私の一生は、だいたい10年から15年です。あなたと離れるのが一番つらいことです。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて下さい。

Give me time to understand what you want of me.

あなたが、私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って下さい。

Place your trust in me- it’s crucial to my Well-being.

私を信頼して下さい。それが私にとって、あなたと共に生活できる幸せなのですから。

Don’t be angry at me for long and don’t lock me up as punishment. You have your work, your entertainment and your friends. I have only you.

私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。あなたには他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、私にはあなたしかいないのです

Talk to me. Even if I don’t understand your words, I understand your voice when it’s speaking to me.

時々話しかけて下さい。あなたの話す言葉は分からなくても、あなたの声は十分私に届いています。

Be aware that however you treat me, I’ll never forget it.

あなたが、どのように私を扱っっているか考えてみてください。あなたがしてくれた事を私は決して忘れません。

Remember before you hit me that l have teeth that could easily crush the bones of your hand but that I choose not to bite you.

私を殴ったり、いじめたりする前に覚えておいて下さい。私は鋭い歯であなたを傷つけることができるにもかかわらず、あなたを傷つけないと決めているのです。

Before you scold me for being uncooperative, obstinate, or lazy, ask yourself if something might be bothering me. Perhaps I’m not getting the right food or I’ve been out in the sun too long or my heart is getting old and weak.

私が言うことを聞かないだとか、頑固者だとか、怠けているからと言って叱る前に、私が何かで苦しんでいないか気づいて下さい。もしかしたら、食事に問題があるかもしれないし、長い間日に照らされているかもしれない。それとも、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれません。

Take care of me when I get old ; you, too, will grow old.

私が年を取っても、私の世話はして下さい。あなたも、また同じように年を取るのですから。

Go with me on difficult journeys. Never say, “I can’t bear to watch it ." or " Let it happen in my absence." Everything is easier for me if you are there. Remember I love you.

最後のその時まで、一緒にそばにいて下さい。「もう見てはいられない」、「いたたまれない」、そんなこと言わないで下さい。あなたが、そばにいてくれるから最後の日も安らかに逝けるのですから。忘れないで下さい、私は生涯あなたを一番愛しているのです